怒る育児ではなくて、「叱る育児をしたい!」そう思うこと多くないですか?でも現実にはついつい感情的に怒ってしまったり…。「叱る育児」と「怒る育児」は何が違うのでしょうか?その違いを知ることで、少し「叱る育児」が出来るようになるかもしれません!
育児における「怒る」と「叱る」
怒ると叱る、意味に違いはある?
最近流行りのChatGPT、使ったことありますが?試しに最近流行りのChatGPTに「怒る」と「叱る」の違いを尋ねてみました。
「怒る」は感情や感情の爆発を指し、自分自身が強い感情に押されている状態を表します。一方で、「叱る」は他者に対して注意や非難を言うことで、行動や言動を修正させるための意図が含まれています。「怒り」は感情の一部であり、「𠮟る」はそれに基づいて他者に向けられる行動です。
ChatGPT
なるほど、これだけでも、「怒る育児」と「叱る育児」の違いが分かるような気がしますよね。裏を返せば、「怒らない育児」と「叱らない育児」がなんとなくイメージできるのではないでしょうか。
「人間は怒られるよりも叱られる方が納得感がある」、そんな風に感じますよね。
語源から読み解く「怒らない」と「叱らない」
少し視点を変えて、「怒る」と「叱る」の違いを語源から見てみましょう。東洋大学ライフデザイン学部の鈴木宗之教授によれば、
『怒る』はひざまずいて心臓に手を当てて怒りを表現している女性の様子を描写した漢字と言われています。よく『怒るよ!』と言ったり、『お母さんに怒られた…』と子どもが泣いたりする、感情を表した言葉です。
一方、『叱る』は、口偏に七と書きますが、『しっ!』と鋭い声を発する意味合いを持ち、口調は強いけれど相手に何かを伝えることを表現した漢字です。現代では『目下の者の言動のよくない点などを指摘して、強くとがめる』といった意味合いで使用される言葉になります。
この二つの言葉の一番の違いは、相手に何をどのように伝えるか、という語義があるかないかです。
「怒る」と「叱る」で子どもは変わる!?健やかな成長を育む親子のコミュニケーション術とは?
先ほどのChatGPT同様、「怒る」は感情があふれ出ているものであり、「叱る」は、言ってみれば行動に向けた指摘、という感じでしょうか。
漢字が出来たのは、3000年近く前の中国だと言われていますから、大昔から、人間はこの違いを理解して生きてきたんですね。
「日々の仕事」に置き換えて考えてみよう!
「怒る部下育成」と「叱る部下育成」
ではどうして、「怒る育児」よりも「叱る育児」が大切だという世の中の風潮があるのでしょうか?それはただの噂話なのか?あるいは本当に事実なのでしょうか?
事実かどうかの論証は、多くの研究がありますから、今日は敢えて「納得感」をテーマにしてみましょう。
では、「職場での自分」を想像してみていただきたい。職場なので上司とチームメンバーがいる。上司から見ると、あなたは「部下」ですね。
あなたの仕事が、上司が思った通りの仕上がりではなかった。その時、上司が「怒る」か「叱る」かでその後のあなた自身や、チームメンバーのやる気・納得感・信頼感は大きく異なることに気づきます。以下の例を見てください。
「怒る」場合
上司の感情を表現するので、
「なんでこんなことするんだ?いつもこれはやっちゃいけないって言ってるだろう。何回言わせるんだよ。ちゃんとやってくれよ」
などと言われる経験、ありますよね。あなたは、「そこまで言わなくてもいいじゃないか」あるいは「怖いな、今度からこの人に話しかけたくないな」と思うかもしれません。
上司としては「自分の言いたいこと」を言えたのでしょうが、部下(あなた)は何も得られないですよね。
働いたことがある方は、こんな思いをしたことが幾度となくあるのではないでしょうか?
「叱る」場合
「叱る」場合は、相手の行動改善を促す何かを伝えなくてはいけないので、
「これは●●部が嫌がっていたから、やらない方がいいね。▲▲にするのはどうだろうか?」
(実際対案まで出してくれる上司は少ないかもしれないですけどね・・・)
こんな感じでしょうか。
具体的に何がダメで、どうしたらよかったのか、を上司が伝えてくれれば、あなたもチーム員も、上司の意図を理解できますよね。
単なる「分かりやすさ」だけではなく、そこには上司が言ったことに対する「納得感」があるんですよね。だから、「次回からは気を付けよう」という反省や改善が芽生えてくるんですよね。
この違いが、「怒る」と「叱る」の違いではないでしょうか。
育児の場面だとどうなる?
さて、「叱る」が持つ納得感がなんとなく分かったとして、育児においてそれはどうやって生かせばよいでしょうか?
育児においては、職場とは異なり、親がどんなに丁寧に何かを言ったとしても「理解できない」「言うことを聞かない」ケースはたくさんありますよね。
でも、人間関係の基本は同じです。相手が理解できる内容にして伝えてあげることです。キーワードは「具体的」、ではないかと私は思っています。そしてそれこそが唯一のコツ?ではないか、ともいます。
試しに、ちょこいくメンバーが子育ててで「叱る」と「怒る」を実践してみました!
朝保育園の準備をしないといけないのに、今日は全くお着がえをしない。そんなシーンを思い浮かべてみてください。
「怒る」場合
「どうして着替えないの。いい加減にしなさい。早く着替えなさい。」
よくあるフレーズですよね。もしかしたら、あなた自身もあなたの親からそんな風に言われた経験があるかもしれません。(かくいう私も、子どもに言ってしまった経験も、自分が親から言われた経験もあります…。)
先ほどの職場でのことを少し思い出してください。子どもが納得感を持てる言い方ではないことは、なんとなく分かりますよね。
「叱る」場合
さっきのケースを「叱る」にするとどうなるでしょうか?
正解は一つではありませんが、例えばこんな感じです。(ここでももう一度、職場での事例を頭に浮かべてくださいね!ポイントは「相手がわかるように伝えてあげる」ことですよね!)
「ママはこれからお仕事いかないといけないんだ。●●ちゃんも保育園に行くと思うのだけど、お外に出かけるときは「お外のお洋服に」お着換えしてくれる?」
このような伝え方であれば、頭ごなしに怒ってしまうよりも、「着替えてほしい」理由が伝わり、「納得感」が得られますよね!
自分を追い込まないことが大切
そして、ここで重要なポイントがあります!前述の鈴木教授によれば、
必要以上に向き合いすぎないことがポイントで、他のことに子どもの気をそらしながら対応するのが良いでしょう。たとえば、子どもが『これほしい!』と言って聞かなくなったら、『あっちに面白いのがあるよ』と、欲しかったものから気をそらします。良い教育をしなければと考える親御さんほど、子どもの言ったことに向き合いすぎてストレスを溜めてしまいがちですが、叱ることで反省させる・注意した内容を十分に理解させるのはまだ難しいと思います。
「怒る」と「叱る」で子どもは変わる!?健やかな成長を育む親子のコミュニケーション術とは?
「怒る」と「叱る」の違いを中心に、「叱る育児とは何か?」の理解を深めてきましたが、最終的には、「怒る」でも「叱る」でもなく、自分を追い込むことは一番やってはいけないんですね。
親が自分を追い込んでしまい、イライラしている状況では、「怒る」や「叱る」以前に、子どもはとても不安定になってしまいます。
子ども相手なのだから、「わからなくて当然」という心持ちで臨むことが、親にとっても子どもにとっても、最も大切なことなんですね。
そして、「わたし、自分を追い込んでる?」という問いかけを自分にしてあげながら、そんな兆候があるときは、臆せず子育てを助けてくれるサービスを頼りましょう!
「子育てのしんどさをサービスを使って助けてもらう」最初は少し抵抗や不安があるかもしれませんが、多くの人がやっていることです。
あなただけが特別ではありません。臆せず、気にせず、頼ってみましょう!(たまには一人時間で、ゆったりケーキを食べてみるのも・・・)
まとめ
いかがでしたか?叱る育児をするために何をすべきかをお伝えさせていただきました。以下、まとめです。
- 「怒る」と「叱る」には大きな違いがある
- 「職場での自分」に置き換えてみると、「叱る」ことには納得感がある
- 「叱る子育て」の鍵は、子どもにもわかるくらいの「具体性」を意識すること
- しかし、最も重要なことは「必要以上に向き合いすぎない」「自分を追い込んできたら周囲に頼る」こと
ぜひ参考にしてみてくださいね!
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